絆
セッションはLINEのビデオ通話で始めました。
初対面のHさんのお顔を見るなり、ごめんねと聞こえました。
胸にいっぱい後悔をためていらっしゃるんだなと分かりました。
「とても後悔されていますね、辛かったですね。」
そう言うとHさんは
「はい…病気なのに、姉に預けて遊びに行ったりしていました。とても後悔しています。」
「亡くなるとは思っていなかったんですよね」
「はい!そうです。」
そんな始まりの今回のお客さまは、
亡くなってから2週間ほど経過したヨークシャーテリアの『マークくん』と
飼い主のHさんです。
今から10年ほど前、マークくんは飼い主さんを募集している保護犬でした。
そこでHさんと出会い、共に暮らして来ました。
若いHさんはいろんな人生経験を重ねられ、その傍らでマークくんは静かに寄り添って来ました。
そんなマークくんは病気がちになり通院する事が増えて行きました。
1人暮らしでお仕事をされていて、しかも治療費の支払いや通院は大変だったとの事、
様子を見ることが多かったようでした。
この事の懺悔の気持ちも強くあるようです。
マークくんが保護された当時の推定年齢は約2歳でした。
しかし、実際はもっとお年を召していたのではないかと感じました。
なので苦しんで亡くなったのではない事、病気ではあったものの寿命を全うされたのではと思いました。
必要以上にご自分を責めないでください、今は病気から解放されて楽になっていますと、伝えました。
しかしHさんの後悔と懺悔の気持ちは止まりません。
意識をマークくんに合わせます。
ブロック塀に囲まれた木造平屋建ての建物のビジョンが送られて来ました。
庭がある…
「そこでの過ごした毎日がとても楽しかったようです。Hさんはよく笑っていてたくさん遊んで
ずっと一緒だったとマークくんは教えてくれています」
「その通りです、その家に住んでいた頃はずっと一緒に過ごしていました、近所の公園にクローバが
咲いていてそこで遊んだり…わたしもとても楽しかったです」
それ以後は、お仕事を始めた事もありお留守番が増え、交友関係も広がりお姉さんに預けて
遊びに出掛ける事も増えていったようでした。
お姉さんにはよく面倒を見て頂いたようで、安心して過ごしている様子を伝えてくれます。
しかし、心は常にHさんを求めていました。
「まだ帰って来ないのかな、いつ会えるかな」
それから
「心配をかけてごめんね」
これは病気になったことと、いつもマークくんの頭を撫でながら泣いていたHさんを見て
僕のことで泣かせてしまって申し訳ないと思っていたみたいです。
それから…別件
セッション時に送って頂いたマークくんの写真から読み取れる疑問の感情を伝えました。
「なんで?どうして?僕のこと好きじゃなくなったの」
どう言うことだろうか…
泣いているHさんに伝えるとさらに悲しませてしまうだろうと思い、
好きじゃなくなったの?の部分は言わず、なんで?どうして?と疑問に感じている事があるようです
心当たりはありますか?と尋ねました。
すると、
「亡くなってすぐにすごい勢いでベッドや食器類を処分してしまったんです、その事かも」
どうやらそうみたい…
さらに追い討ちで、身の回りの物を処分した後、最後に残っていた遺体を安置していた箱を
処分するつもりで玄関に置いていたら、開くはずのない蓋がいつの間にか開いている、
何度閉めても開くので、マークがやっているとしか思えないんですとHさん。
亡くなった直後は、自分が死んでしまった事が分からない時間があるため、現状を理解する前に
ベッドが無くなり、食器まで無くなったことへのなぜ?だったようでした。
これらのビジョンをお伝えして、今やるべきことを提案させて頂きました。
肉体は離れてしまったけど、思いは伝わりやすくなりました。
なぜそうしてしまったのか、一つ一つ正直に話してあげてください。
そして、今も変わらず愛していると話してあげてください。
「マークくんがいない人生は想像できますか?」と尋ねました。
「考えられません、あり得ないです!!」
と力強く答えてくださいました。
その後…
提案したマークくんとのワークを真摯に受け止め実践してくださっているとの事でした。
真っ直ぐで素直なHさんなら大丈夫です。
頑張ってください、応援しています!!
ありがとうございました。
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